Sorafenib alone versus a combination of sorafenib and ninjin'yoeito for the treatment of patients with advanced hepatocellular carcinoma: a retrospective study and pharmacological study in rats

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抄録

Sorafenib 投与中の進行肝細胞癌患者におけるAST, ALT, 血小板数 (PLT) いずれかの異常に対する Sorafenib 単独と人参養栄湯および Sorafenib の併用の効果をレトロスペクティブに比較検討した。 異常 AST, ALT, PLT 値を示す患者数は, それぞれ, 併用群で 8, 6, 10例, 対照群で 7, 5, 9 例であった。 その結果, 対照群に比し人参養栄湯と Sorafenib 併用群で治療4週後に, AST は改善傾向 (p<0.1), ALT は有意 (p=0.048) に低下した。 更に AST, ALT は人参養栄湯投与前後で有意に改善された。 人参養栄湯は, 投与前後の改善変化は有意ではなかったが, 併用群と対象群の比較において12週間の治療後の血小板数の変化量は有意に増加した (p=0.046)。 試験期間中, 両群とも Sorafenib 投与量は維持できており, 人参養栄湯併用群は Sorafenib の継続投与が可能であり, 腫瘍マーカーも制御されていた。 また, Sorafenibの連日経口投与により誘発した肝障害モデルラットに人参養栄湯を併用投与した人参養栄湯併用群と非併用群を比較検討した結果, AST, T-BIL, D-BIL で有意な改善が認められ, 臨床結果が裏付けられた。 以上より, 人参養栄湯併用は Sorafenib 投与時に生じる肝機能低下, 血小板減少などに対する副作用軽減効果が期待でき, Sorafenib の継続投与を通して延命効果に寄与しうる薬剤であることが示唆された。

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