治療用義歯を用いた顎位が不安定な上下顎総義歯症例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case Report of Complete Denture Treatment for an Unstable Jaw Position with a Treatment Denture

この論文をさがす

抄録

症例の概要:患者は75歳の女性. 下顎義歯不適合および43|の疼痛による咀嚼困難を主訴に来院した.旧義歯は,咬合高径の低下および咬合平面の乱れにより,下顎前歯部が上顎前歯部を突き上げ,上顎義歯の離脱の原因となっていた.<br>考察:新義歯製作時に,ゴシックアーチ描記を用いて水平的顎位の検査を行った.長期にわたる43|の疼痛と不適合な義歯の使用により,異常な咬み癖によって顎位が偏位したと判断した.治療用義歯を用いることで,顎位が定まり,患者の主訴である下顎義歯不適合および43|の疼痛による咀嚼困難が改善したと考えられる.<br>結論: 本症例では,治療用義歯を用いることで,顎位の安定性が向上し最終義歯を装着後,良好な結果が得られた.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ