糖尿病足病変に陰圧閉鎖療法を開始する適切な創傷管理の検討

DOI
  • 松本 健吾
    社会医療法人大分岡病院創傷ケアセンター形成外科
  • 古川 雅英
    社会医療法人大分岡病院創傷ケアセンター形成外科

書誌事項

タイトル別名
  • Negative-Pressure Wound Therapy for Diabetic Foot Ulcers

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抄録

糖尿病足病変に陰圧閉鎖療法を用いる際に,良好な肉芽が形成されるために必要な創傷管理の指標となりうる項目を明らかにすることを目的として,これまでに当院でNPWT治療を行った23例を後ろ向きに調査したところ,16例は創治癒し,7例は治癒に至っていなかった。これらを2群に分けて,① 感染制御,② 血糖コントロール,③ 下肢血流,④ 栄養,⑤ NPWTの設定と治療期間の5項目について調査した結果,感染制御の指標としては白血球 8,000/μl以下,血流ではSPP 50mmHg以上について関連性があると考えられた。その他のABI,アルブミン,血糖コントロール,平均血糖値,NPWTの陰圧設定,治療期間は関連性が低いと考えられた。NPWTを糖尿病足病変に用いる際に,最も重要な指標は感染制御と血流であると考えられた。

収録刊行物

  • 創傷

    創傷 6 (1), 8-15, 2015

    一般社団法人 日本創傷外科学会

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