北上川河口部ヨシ群落の植生分布および植物種構成に及ぼす地盤沈下および津波の影響

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タイトル別名
  • EFFECTS OF SUBSIDENCE AND TSUNAMI ON VEGETATION AND BOTANICAL VARIETY IN THE KITAKAMI RIVER MOUTH BY THE 2011 EARTHQUAKE OFF THE PACIFIC COAST OF Tohoku
  • キタカミガワ カコウブ ヨシ グンラク ノ ショクセイ ブンプ オヨビ ショクブツシュ コウセイ ニ オヨボス ジバン チンカ オヨビ ツナミ ノ エイキョウ

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抄録

東北地方太平洋沖地震により北上川河口部のヨシ群落はその姿を大きく変えた.本研究では2012年9月,2013年9月に単独測位携帯型GPS植生調査を実施し,さらに航空画像解析,横断測量データ解析を行い,ヨシ群落の減少要因および回復要因の検討を行った.主な成果を以下に記す.1)河口から9.0km地点までに2008年9月には102.3ha(左岸66.4ha, 中州21.0ha, 右岸14.9ha)のヨシ群落が存在したが,2012年7月には33.6ha(左岸27.8ha, 中州4.7ha, 右岸1.1ha)に減少した.2)T.P. -60cmより低地盤高では大部分のヨシが消失した.3)地震2年半後にはヨシ群落面積が33.6haから36.6haへと回復傾向にあり,残存した群落の根圏から根茎を伸ばしていることが推察された.特にT.P. 16cm以上の地盤高において顕著であった.4)地震後,全111種の植物種を確認し 9.0kmより上流で要注意外来植物種が多く観察された.

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