ガラクトース・グルコースの世界 : ライソゾーム病の病態と治療

DOI
  • 鈴木 義之
    国際医療福祉大学大学院 東京都医学総合研究所

書誌事項

タイトル別名
  • The world of galactose and glucose : pathogenesis and therapy of lysosomal diseases

この論文をさがす

抄録

 六単糖ガラクトースまたはグルコースを含有する複合糖質代謝異常症の研究成果をまとめた. 特にガラクトース分子の加水分解酵素の複雑な細胞内病態を解析し, 変異蛋白質の物性を詳細に検索した結果, 新しい分子治療法の開発に向けた研究に進展した. 我々がシャペロン療法と呼ぶこの治療的アプローチは化合物の経口投与により脳の遺伝病を治療するという, これまでにない新しい発想による試みである. 今後, ライソゾームという細胞内の特殊な環境に発生する病態のみならず, 変異蛋白質のミスフォールディングにかかわる多くの神経遺伝病治療に広がる可能性を持つと予想される.

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 46 (2), 81-86, 2014

    一般社団法人 日本小児神経学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ