視覚誘発電位を用いた大細胞系機能評価と読字能力の関連性

DOI
  • 小林 朋佳
    JCHO東京山手メディカルセンター (旧名称 : 社会保険中央総合病院) 小児科 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的障害研究部 東京大学医学部小児科
  • 稲垣 真澄
    国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的障害研究部
  • 山崎 広子
    国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的障害研究部 国立国際医療研究センター国府台病院眼科
  • 北 洋輔
    国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的障害研究部
  • 加我 牧子
    国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的障害研究部 東京都立東部療育センター
  • 岡 明
    東京大学医学部小児科

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between magnocellular function and reading skills in children: a study using visual evoked potentials

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抄録

 【目的】発達性読み書き障害 (developmental dyslexia ; DD) の背景病態の一つである大細胞系機能障害を明らかにする. 【方法】7~16歳のDD児と定型発達 (typical development ; TD) 児各々19名に対し, 低空間周波数・低コントラストのサイン様白黒縦縞模様を高反転頻度で視覚提示し, 視覚誘発電位 (VEP) を記録し, 読字能力との関連を検討した. 【結果】①DD児群VEPはTD児群と比較してcomplex demodulation法によるピーク振幅が有意に低下した. ②構造方程式モデリングによりピーク振幅は線画呼称課題の成績に関連すること, 線画呼称が良好であるほど音読が向上することが見出された. 【結論】DDの病態理解に大細胞系賦活VEPは有用と考えられる.

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 46 (6), 424-428, 2014

    一般社団法人 日本小児神経学会

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