ポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動法によるウサギの血漿アルカリフォスファターゼ(ALP)アイソザイム分析

DOI
  • 後藤 玄
    株式会社ボゾリサーチセンター 御殿場研究所
  • 瀬戸 碧
    株式会社ボゾリサーチセンター 函南研究所
  • 岡室 彰
    株式会社ボゾリサーチセンター 函南研究所
  • 水口 浩康
    株式会社ボゾリサーチセンター 函南研究所
  • 羽田 亮
    株式会社ボゾリサーチセンター 函南研究所
  • 芹沢 光太郎
    株式会社ボゾリサーチセンター 函南研究所
  • 溝口 靖基
    株式会社ボゾリサーチセンター 函南研究所
  • 西原 義人
    株式会社ボゾリサーチセンター 御殿場研究所
  • 木村 紗綾佳
    株式会社ボゾリサーチセンター 御殿場研究所
  • 原 好子
    株式会社ボゾリサーチセンター 御殿場研究所
  • 山下 美幸
    株式会社ボゾリサーチセンター 御殿場研究所
  • 小林 淳一
    株式会社ボゾリサーチセンター 御殿場研究所
  • 畠山 和久
    株式会社ボゾリサーチセンター 御殿場研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Plasma alkaline phosphatase isoenzymes in laboratory rabbits detected by polyacrylamide-gel disk electrophoresis

抄録

アルカリフォスファターゼ(ALP)は薬物による臓器障害時に血中へ逸脱し、血漿中の活性を上昇させるため、一般毒性試験で頻繁に測定されているが、その解釈が困難なケースにしばしば遭遇する。アイソザイム分析は有効な手法であるが、実験動物での分析法が十分に確立されていなかったため、我々はマウス、ラット及びイヌについて検討し報告した。今回、ウサギの血漿ALPアイソザイムについて同様に検討した。<br> 【材料及び方法】1) ウサギの血漿総ALP活性の背景を確認するため、我々の施設で実施された一般毒性試験を調査した。2) ウサギの血漿ALPアイソザイムの特徴を確認するため、条件の異なる動物(年齢、性、絶食の有無、系統:New Zealand White(NZW)、Japanese White(JW)及びDutch)から採取した血漿の総ALP活性測定(臨床化学自動分析装置 TBA-120FR:東芝)及びアイソザイム分析を行った。3) アイソザイム分析には、ヒトALPアイソザイム分析用ポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動キット(アルフォー、3mA、80分、インディゴブルー染色:常光)を用いた。キット規定の方法に加え、試料のWGA (wheat germ agglutinin)処理やノイラミニダーゼ処理、並びにレバミゾールによる発色阻害を行った。<br> 【結果】NZWでは血漿総ALP活性に明確な性差はみられず、雌雄とも加齢に伴い低下した。原因は主に骨ALPアイソザイムの低下であった。ウサギの肝臓には小腸型のALPが非常に多いとの報告があるが、血漿中にも小腸型ALPと推定されるバンドが数本検出され、その発現に個体差を認めた。絶食による血漿総ALP及びALPアイソザイムの変動はなかった。少数例のJW及びDutchについても検討したが、明確な系統差はみられていない。現在、胆汁鬱滞モデルや臓器抽出ALPを用い、更なる検討を実施中である。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680523269760
  • NII論文ID
    130005008636
  • DOI
    10.14869/toxpt.39.1.0.o-11.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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