皮膚反応の肉眼観察における相対的数値化の試み (2)

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タイトル別名
  • Examination of relative numerical rating scale for macroscopic observation of skin reactions (2)

抄録

目的:第36回トキシコロジー学会学術年会で、皮膚反応を客観的に評価するため色差計を用いることで紅斑を数値化し、その値とドレーズの肉眼観察における評点との相関性について報告した。今回は前回の報告に加え、光学3D皮膚測定装置(以下PRIMOS)を用いて皮膚反応の浮腫の程度を相対的に数値化し、その値と肉眼観察における評点との相関性について検討した。<br>方法:Hartley系モルモット、JW系ウサギ及びNIBS系ミニブタにおける皮膚一次刺激性で認められた皮膚反応(浮腫)と、Hartley系モルモット及びNIBS系ミニブタにおける皮膚感作性で認められた皮膚反応(浮腫)をドレーズの評価基準に従い肉眼的に評価すると共にPRIMOSを用いて各皮膚反応部位の浮腫の程度を計測し、肉眼観察の評点と比較した。<br>結果:モルモットを用いた皮膚一次刺激性における皮膚反応の浮腫は、肉眼観察で判定した評点1の皮膚反応部位をPRIMOSで測定すると0.3782 mm、評点2では0.5437~0.6911 mm、評点3では0.7678~0.9105 mm、評点4では1.0511 mmと、ドレーズの評点とPRIMOSの計測値は相関していた。同様にPRIMOSにおける浮腫の計測値はウサギ及びミニブタの皮膚一次刺激性における皮膚反応、モルモット及びミニブタにおける皮膚感作性の皮膚反応の肉眼観察における評点とほぼ相関していた。<br>以上の結果、PRIMOSを用いた浮腫の計測値は客観的な評価手段の一つになりうると考えられる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205546421760
  • NII論文ID
    130005008805
  • DOI
    10.14869/toxpt.39.1.0.p-20.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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