天体衝突による大気はぎ取り:惑星大気散逸量の推定に向けて

DOI
  • 濱野 景子
    東京大学理学系研究科地球惑星科学専攻
  • 阿部 豊
    東京大学理学系研究科地球惑星科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Impact erosion of planetary atmospheres: For estimations of the total amount of the atmospheric loss

抄録

天体衝突地点では膨大な衝突エネルギーが解放され,衝突天体と惑星表面の一部が蒸気化した高温・高圧のガス(衝突蒸気雲)が生成されると考えられている.そしてこの蒸気雲の膨張とともに惑星大気が加速され散逸する可能性が過去の研究により指摘されている.本研究ではこの天体衝突による大気散逸の効果を評価するため,密度成層大気中での蒸気雲膨張の流体計算を行った.その結果,比較的大きな衝突では大気密度が減少する鉛直方向だけでなく蒸気雲の水平方向にある大気も加速され,従来の研究で予想されていたよりも多くの大気が散逸することがわかった.発表ではその結果とさらに大気散逸量とパラメータとの関係について議論する予定である.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680536123520
  • NII論文ID
    130005011550
  • DOI
    10.14909/jsps.2004f.0.5.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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