埋め戻し材を用いた岩盤中の酸化還元緩衝能力に関する原位置試験

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タイトル別名
  • In situ experiment for redox buffer capacity with backfill in the subsurface environment

抄録

高レベル放射性廃棄物の地層処分においては,放射性核種を安定な状態で長期間維持するために,処分場およびその周辺が長期にわたって還元的環境に保持することが望ましいと考えられている。本試験では,ボーリング孔を埋め戻し材と想定されている掘削ズリとベントナイトの混合物で一定期間埋め戻し,埋め戻し材の影響下における岩盤・地下水および微生物が有する化学的緩衝能力の評価を試みた。その結果,本試験の期間(141日間)内では,酸化された埋戻し材は鉄や硫黄の化学種の平衡状態で示されるような還元環境まで回復していないと推察される。また,間隙水のNa+やCl-などの溶存イオンおよび電気伝導度について,外縁部と比較して中心部が低く,イオンの埋め戻し材の内部へ拡散する速度が非常に遅いためと考えられる。このため,埋め戻し材の中心部における還元状態への移行は,さらに時間がかかることが推測される。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205724711040
  • NII論文ID
    130005051907
  • DOI
    10.11561/aesj.2012f.0.608.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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