著明な脂肪組織の増生を伴った十二指腸水平部のmuco-submucosal elongated polypの1例

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  • DUODENAL MUCO-SUBMUCOSAL ELONGATED POLYP WITH MARKED HYPERPLASIA OF ADIPOSE TISSUE

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抄録

症例は70歳女性.C型肝硬変の加療中に,貧血および黒色便を認め,腹部造影CT検査で十二指腸水平部に約5cmの内部に脂肪組織と思われる低吸収値の成分を有する腫瘤を認めた.経口的ダブルバルーン内視鏡検査で十二指腸水平部に約5cmの有茎性ポリープを認め,貧血の原因と考えられたため内視鏡的ポリープ切除術を施行した.組織学的に病変は正常粘膜に覆われ,粘膜から粘膜下層に拡張した毛細血管とリンパ管の増生する疎性結合組織を認めた.Colonic muco-submucosal elongated polyp(CMSEP)と同様の所見であり,十二指腸のMSEPと診断した.十二指腸のMSEPは稀な疾患であり,本例では病変の内部に脂肪組織の著明な増生を認めることが特徴的であった.

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