肺炎型肺腺癌に対して左肺全摘を行い症状改善を得た1例

  • 古泉 貴久
    新潟県立がんセンター新潟病院呼吸器外科
  • 篠原 博彦
    新潟県立がんセンター新潟病院呼吸器外科
  • 青木 正
    新潟県立がんセンター新潟病院呼吸器外科
  • 吉谷 克雄
    新潟県立がんセンター新潟病院呼吸器外科
  • 才田 優
    新潟県立がんセンター新潟病院呼吸器内科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Pneumonic-type Adenocarcinoma of the Lung Improved by Pneumonectomy of the Left Lung

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抄録

背景.肺炎型肺腺癌に対する手術治療は稀である.症例.69歳女性.咳嗽,喀痰を主訴に肺炎として治療を受けたが軽快せず,肺癌を疑われて当院を紹介受診した.症状発現から4か月後に肺炎型肺腺癌cT4N0M0 stage IIIAと診断された.咳嗽,喀痰の症状が著しく,PSが不良なことから抗がん剤治療は躊躇された.低肺機能であったが画像診断では病巣は左肺に限局していたので,左肺全摘を行った.術後経過は良好で咳嗽,喀痰は速やかに消失してPSは著しく改善した.手術後3か月で右肺内転移が出現したが,良好なPSが維持されており抗がん剤治療が行われた.まとめ.低肺機能,PS不良な肺炎型肺腺癌に対して左肺全摘を行い症状が消失した.早期に再発したもののPSが改善されており,抗がん剤治療が可能となった.

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 55 (1), 20-23, 2015

    特定非営利活動法人 日本肺癌学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (6)*注記

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