心臓転移を認めたS状結腸内分泌細胞癌の1例

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タイトル別名
  • A Case of Endocrine Cell Carcinoma of the Sigmoid Colon with Metastasis to the Heart
  • 症例 心臓転移を認めたS状結腸内分泌細胞癌の1例
  • ショウレイ シンゾウ テンイ オ ミトメタ Sジョウ ケッチョウ ナイブンピ サイボウガン ノ 1レイ

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抄録

症例は63歳,男性.右腎癌術後フォローアップの腹部CTにて異常を指摘され,大腸内視鏡検査にてS状結腸に全周性腫瘍を認めた.2008年5月にS状結腸切除術を施行した.病理では内分泌細胞癌,T3N0M0,fStage IIであった.2012年1月の腹部CTおよびPETにて左副腎および左鎖骨下リンパ節転移が認められたが,本人の希望により経過観察としていた.2013年1月の胸部CTにて心臓右室内に腫瘍形成を認めた.心臓超音波検査でも確認され心臓転移が疑われたが,特に症状は認めず経過観察とした.2014年2月に突然の意識消失を認め心肺停止状態となったが,AEDにて心拍が再開し,当院救急外来へ搬送され入院となった.入院後,心室粗動発作を繰り返し,入院翌日不可逆性の不整脈にて死亡した.病理解剖の結果,心臓腫瘍はS状結腸癌の転移と診断された.大腸癌の心臓転移の報告は非常に稀である.文献的考察を加えてこれを報告する.

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参考文献 (5)*注記

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