シアル酸結合レクチン(SBL)のマウス白血病細胞に対するアポトーシス誘導機構

書誌事項

タイトル別名
  • A Sialic Acid-binding Lectin (SBL) Dependent Apoptosis is Triggered by Sialylated-glycoconjugates in GEM of P388 Cells
  • 抄録 シアル酸結合レクチン(SBL)のマウス白血病細胞に対するアポトーシス誘導機構
  • ショウロク シアルサン ケツゴウ レクチン(SBL)ノ マウス ハッケツビョウ サイボウ ニ タイスル アポトーシス ユウドウ キコウ

この論文をさがす

抄録

ウシガエル未受精卵に発見されたシアル酸結合レクチン (SBL) は、リボヌクレアーゼ活性を有し、がん細胞特異的に細胞に傷害を与える、興味深い作用を持ったレクチンである。SBLがマウス白血病P388細胞に起こした細胞死は、細胞表面のシアル酸を除くと失われ、がん細胞表面糖鎖のシアル酸を持つリガンド糖鎖との結合が必須と判明した。SBLはリガンドに結合すると細胞中のカスパーゼ-8とカスパーゼ-3を活性化させ核の凝縮とDNAの断片化を起こし細胞死に至らせることを証明した。細胞表面のスフィンゴ糖脂質リッチマイクロドメインに含まれる熱ショックタンパク質 (Hsp70、Hsc70) はSBLによるアポトーシス実行の直前に増加し、SBLと相互作用し本分子がSBLのアポトーシスに関与することを示した。リガンドを含むこれら結合分子の特定の重要や、糖鎖創薬としてのSBLの実用可能性への期待を言及した。

収録刊行物

参考文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ