CD8陽性末梢性T細胞リンパ腫と鑑別を要した皮膚原発節外性NK/T細胞リンパ腫,鼻型の1例

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タイトル別名
  • A case of primary cutaneous extranodal NK/T-cell lymphoma resembling CD8-positive primary cutaneous peripheral T-cell lymphoma (No period is necessary.)

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抄録

62歳,男性。初診の6ヵ月前から躯幹・四肢に環状の紅斑を生じた。皮膚生検でCD8陽性異型リンパ球が血管周囲および表皮内へ密に浸潤する像を認め,CD8陽性皮膚T細胞性リンパ腫が疑われ当科へ紹介された。初診時,全身に多発する環状の紅斑と紅色腫瘤を認めた。末梢血に異型細胞はなく,PET-CTを含む画像検査では,皮膚に多発する腫瘤への集積像を認めたが,他に異常集積は認めなかった。受診後より皮疹が急速に増悪し,末梢性T細胞リンパ腫,非特定としてCHOP療法を開始した。その後,追加の精査にて浸潤細胞はCD56陽性,EBER-ISH陽性であり,Southern blot hybridization法でTCR遺伝子再構成検査も陰性であることが判明し,皮膚原発節外性NK/T細胞リンパ腫と診断した。CHOP療法は無効でSMILE療法に変更し,2コースで完全寛解を得た。CD8陽性末梢性T細胞リンパ腫との鑑別が重要と考え報告した。

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