骨軟部腫瘍に対するGemcitabine+Docetaxel併用療法の効果

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抄録

近年,軟部肉腫におけるGemcitabine + Docetaxel併用療法(以下GD療法)の有効性が報告されている.今回当科においても骨軟部腫瘍に対しGD療法を施行したので報告する.対象は骨軟部腫瘍9例,うち6例が遠隔転移を有する進行例であった.男性5例,女性4例,平均年齢59歳(18-78歳)であった.組織型は平滑筋肉腫3例,UPS 2例,骨肉腫,粘液型脂肪肉腫,類上皮肉腫,軟部巨細胞腫が各1例であった.GD療法の平均投与回数は3.5回(1-8コース),平均観察期間は10.3カ月(2.5-18カ月)である.効果判定が可能であった7例では,CR1例,PR0例,SD4例,PD2例であり,奏効率は14.3%であった.有害事象は白血球および好中球減少が全例に認められたが,重篤なものは認めなかった.進行例における無増悪生存期間および全生存期間をカプランマイヤー法で解析すると,それぞれ平均8.7カ月,13.0カ月であった.GD療法は毒性が比較的軽度のため外来治療も可能であり,新しい治療方法として有望と考えられた.

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