胸髄硬膜内髄外に発生した嚢腫性神経鞘腫の1例

DOI
  • 棚平 健
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 藤本 徹
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 谷脇 琢也
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 岡田 龍哉
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 田畑 聖吾
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 杉本 一樹
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 寺本 周平
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 水田 博志
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野

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抄録

胸髄硬膜内髄外に発生した嚢腫性神経鞘腫の1例を経験したので報告する.症例は45歳,女性で,主訴は右背部,右側胸部痛であった.2年ほど前から右背部,右側胸部痛があり,疼痛が持続するためMRIを撮像したところ,第5から第6胸椎レベルに腫瘍性病変を認めた.造影MRI検査で強いring enhancementを呈する点が他の腫瘍性病変との鑑別に有用であった.病理所見で,嚢腫壁はシュワン細胞性の紡錘形細胞が錯綜しており膠原繊維を伴わず,紡錘形細胞が粗に配列し,Antoni Bタイプの神経鞘腫と考えられた.腫瘍摘出で良好な治療成績が得られた.

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