副耳下腺に生じた基底細胞腺腫の1例と本邦報告例の文献的考察

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タイトル別名
  • Basal Cell Adenoma Arising from the Accessory Parotid Gland: A Case Report and Review of the Japanese Literature
  • フクジカセン ニ ショウジタ キテイ サイボウセン シュ ノ 1レイ ト ホンポウ ホウコクレイ ノ ブンケンテキ コウサツ

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抄録

70歳,女性.右頬部中央付近に30×30 mmの皮下腫瘤あり.MRIでは腫瘤は耳下腺前方に位置し咬筋上に存在した.局所麻酔下に摘出し,臨床および組織像より,副耳下腺に発生した基底細胞腺腫と診断した.基底細胞腺腫は稀な唾液腺腫瘍であり,その多くは耳下腺に発生する.過去35年間の基底細胞腺腫および副耳下腺腫瘍の本邦報告例を集計したところ,基底細胞腺腫の82%は耳下腺に発生しており,副耳下腺発生例は自験例以外に1例のみであった.また,副耳下腺腫瘍の39%を悪性腫瘍が占めていた.頬部中央付近の皮下腫瘍をみた際には副耳下腺腫瘍の可能性も考慮すべきである.

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