A 型急性大動脈解離の病態と治療成績

DOI
  • 内田 敬二
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
  • 輕部 義久
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
  • 安田 章沢
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
  • 宮本 卓馬
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
  • 松木 佑介
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
  • 磯田 晋
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
  • 郷田 素彦
    横浜市立大学附属病院心臓血管外科
  • 鈴木 伸一
    横浜市立大学附属病院心臓血管外科
  • 益田 宗孝
    横浜市立大学附属病院心臓血管外科
  • 井元 清隆
    横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター

書誌事項

タイトル別名
  • Pathophysiology and Surgical Treatment of Type A Acute Aortic Dissection

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抄録

要旨:【目的】A 型急性大動脈解離に対する過去20 年間の治療成績を報告する.【対象】当施設において初期治療を行ったA 型解離673 例.【方法】初期治療や手術法,とくに臓器血流障害に対する再灌流先行治療などが現在の方針に確立した2009 年以降225 例を後期,2008 年までの448 例を前期として治療成績を比較検討した.【結果】60 歳未満で男性が,60 歳以上で女性が有意に多かった.血栓閉塞型は高齢者に多く心囊内出血の発生が高率であった.臓器血流障害の合併は172 例26%に認めた.全673 例の入院死亡率は15%で,大動脈修復(CR)を施行した579 例では10%であった.CR 施行例では前期手術,臓器血流障害,術前CPA が有意な死亡危険因子であったが,後期の死亡率は5%に低下し有意な危険因子はなくなった.【結論】A 型解離の手術成績は向上し,臓器血流障害合併症例では虚血臓器の再灌流を先行する方針が有効であった.

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