成人女性を対象とした生理・心理的評価に基づく足浴の最適な「水深」の検討

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  • The Examination of the Optimal Depth of Water in a Foot-bath for Adult Women through Physiological and Psychological Evaluation

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抄録

目的:成人女性を対象として足浴による生体反応を生理・心理学的な評価指標を用いて足浴の最適な「水深」を明らかにした.<br>方法:成人女性19名(21~37歳)を対象に,座位にて41°Cの湯温の足浴を15分間実施した.足浴の水深は三陰交を含まない8 cm,三陰交を含み腓腹筋を含まない15 cm,腓腹筋を含む20 cmを設定し,1日おきに3種類の足浴を実施した.心拍変動から低周波成分(LF)と高周波成分(HF)を算出し,副交感神経活動をHF,交感神経活動をLF/HFとした自律神経活動,表面温,深部温,血圧を生理的指標とし,日本語版POMS-短縮版と新版STAIを心理的指標とした.<br>結果:POMSにおいては水深15 cmでは6項目すべてのT得点において足浴前より足浴後の方が有意に低くなり,8 cm・20 cmに比較してよりリラックス効果が得られた.また,交感神経活動,副交感神経活動,心拍数,表面温,血圧においては水深の相違による有意差はみられなかった.深部温においては水深15 cmが8 cm・20 cmに比較して有意に安定していた.<br>結論:成人女性を対象とした足浴の水深は生理・心理学的に8 cm・20 cmより15 cmの方が最適であることが示唆された.

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