ポストモダン教育社会学の展開と隘路,そして生政治論的転換

書誌事項

タイトル別名
  • The Development and Decline of the Postmodern Sociology of Education:
  • ポストモダン キョウイク シャカイガク ノ テンカイ ト アイロ,ソシテ ナマ セイジロンテキ テンカン
  • The Perspective of Bio-political Turn

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抄録

「ポストモダン」論によって影響を受けた1980年代後半の日本の教育社会学を「ポストモダン教育社会学」と呼ぶことにする。それは,「モダン」としての教育・学校制度の異化に向かったが,アリエス,ブルデューと並んでインスピレーションの供給源となったのが,『監獄の誕生』におけるフーコーの「規律訓練」の視点であった。しかし,1990年代以降の教育システムの変動によって,異化の手法で捉えられた教育・学校制度の理解は不十分なものとなり,ポストモダン教育社会学の訴求力も低下していく。他方,フーコー研究においては,2000年代以降,規律訓練の概念が「生政治」論の一部であることが明らかになるのだが,1990年代以降の教育システムは,まさにこの生政治論的視点からよりよく捉えうることをフーコー理論を概略しながら論じた。

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