閉塞性黄疸に対する4 Fr ENBDの臨床成績

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  • Clinical usefulness of a new 4 Fr ENBD catheter

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抄録

4 Fr ENBDの臨床成績を明らかにすることを目的とし検討を行った.閉塞性黄疸に対し乳頭処置を行わずに4 Frまたは6 FrのENBDカテーテルを留置した46例を対象とし,4 Fr群と6 Fr群に分け,ドレナージ効果,高膵型アミラーゼ血症と膵炎の頻度,visual analog scale(VAS)による鼻・喉の不快感(0:不快なし,10:著しく不快)を比較した.胆汁排液量と,血清総ビリルビン値の低下量および半減に要する期間には,両群間に有意差・傾向を認めなかった.高膵型アミラーゼ血症は4 Fr群で13.0%,6 Fr群で34.8%に認めた.膵炎は4 Fr群で0%,6 Fr群で4.3%に認めた.VASは当日で4 Fr:2.5,6 Fr:4.4(P=0.030),翌日で4 Fr:2.1,6 Fr:3.7(P=0.056)であった.4 Fr ENBDはドレナージ効果が6 Frと同等である可能性があり,さらに膵臓への負荷や鼻・喉の不快感は6 Frよりも少ない可能性が示唆された.

収録刊行物

  • 胆道

    胆道 29 (2), 214-218, 2015

    日本胆道学会

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