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- 内藤 篤彦
- 東京大学医学部附属病院
書誌事項
- タイトル別名
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- Aging of the immune system and chronic inflammation
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抄録
要約:個体老化とは「加齢に伴い死亡率が増加する原因となる様々な臓器の機能低下」と定義される生命現象である.加齢に伴って免疫系が老化する結果,免疫系本来の非自己を排除する機構と炎症反応を制御する機構が低下し,高齢者で認められる易感染性や慢性炎症が引き起こされる.補体分子C1q は自然免疫系において重要な役割を果たす因子であり,免疫系の老化が引き起こす慢性炎症に伴って血中濃度が増加することが知られているが,われわれはC1q が補体経路非依存性に加齢に伴う骨格筋の再生能低下という老化現象の原因になっていることを報告している.本稿では前半に加齢に伴う免疫系の老化現象について概説し,後半では補体分子C1q による老化誘導のメカニズムについて述べる.
収録刊行物
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- 日本血栓止血学会誌
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日本血栓止血学会誌 26 (3), 297-301, 2015
一般社団法人 日本血栓止血学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679426847488
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- NII論文ID
- 130005078053
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- ISSN
- 18808808
- 09157441
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可