女性生殖器の類内膜腺癌と漿液性腺癌における免疫細胞化学的検討

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  • Immunocytochemical study in endometrioid adenocarcinoma and serous adenocarcinoma arising in female genital tract

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抄録

目的 : IMP3 は癌胎児性蛋白として知られ, 最近, 女性生殖器における漿液性腺癌の有用なマーカーとして知られているが, 細胞診での検討の報告はなく, 今回われわれは細胞診検体で検討した.<br>方法 : 体腔液および子宮内膜の漿液性腺癌 5 例と類内膜腺癌の 4 例について ER, PgR, IMP3, P16 について免疫細胞化学的に検討を行った.<br>成績 : IMP3 は漿液性腺癌で全例にびまん性に細胞質に陽性を示したが, 類内膜腺癌では全例陰性であった. また P16 は漿液性線癌で全例陽性であった. PgR は漿液性腺癌と類内膜腺癌の全例で核に陽性を示し, ER は漿液性腺癌の 1 例と類内膜腺癌の 4 例で核に陽性を示した.<br>結論 : IMP3 では細胞診検体でも漿液性腺癌を推定するのに有用なマーカーといえ, IMP3/P16 の組み合わせが漿液性腺癌と類内膜腺癌を鑑別するのに有用なマーカーではないかと思われた.

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