Electrophysiology of Pulmonary Veins

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  • 肺静脈の電気生理(臨床)

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肺静脈は,心房細動(AF)開始のトリガーとしてのみならず,AFの持続にも関与している.慢性AFに対し電気的除細動を行うと,ただちにAFが再発することがある.その際の再発部位もやはり肺静脈が圧倒的に多い.これはAF持続中にも肺静脈からの発火が反復的に,あるいは持続的に起こっていることを示唆する所見といえる.さらには,リエントリー機序も関与している可能性がある.しかし,ヒトで肺静脈のリエントリーを実証した報告はなかった.そこで,われわれはバスケットカテーテルを用いて,肺静脈の電気生理学的特質を検討した.また,肺静脈の興奮伝導パターンを解析するために,肺静脈のactivation mapを描出した.AF自然発生時のactivation mapでは,局所群発興奮が肺静脈—左房接合部で伝導ブロックをきたし,進出部位と進入部位を介する肺静脈—左房接合部リエントリーが形成されていた.肺静脈内でもリエントリー回路が形成されていたが,このリエントリーは数回転しか持続せず,不安定リエントリー回路であった.このように,肺静脈内と肺静脈—左房接合部は,不応期短縮や異方性伝導などの電気生理学的特質をもつため,リエントリー形成の基質となり,AF持続に強くかかわっていると考えられる.

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