リウマチ性多発筋痛症様症状が出現した重複がんの1例

  • 高橋 有我
    独立行政法人国立病院機構西群馬病院緩和ケア科
  • 小屋 紘子
    独立行政法人国立病院機構西群馬病院緩和ケア科
  • 小林 剛
    独立行政法人国立病院機構西群馬病院緩和ケア科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Multiple Cancers Presenting with Polymyalgia Rheumatica-like Symptoms
  • 症例報告 リウマチ性多発筋痛症様症状が出現した重複がんの1例
  • ショウレイ ホウコク リウマチセイ タハツキンツウショウ ヨウ ショウジョウ ガ シュツゲン シタ チョウフク ガン ノ 1レイ

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抄録

症例は85歳, 男性. 腎臓がん術後, 肺転移および肝内胆管がん. 1ヶ月前より持続する頸部~両肩, 四肢近位筋の痛みがあり入院となった. CTにて痛みの原因となるような所見はなく, アセトアミノフェン, オキシコドン速放製剤, 葛根湯を使用するも改善しなかった. 臨床所見を見直すとリウマチ性多発筋痛症 (polymyalgia rheumatica, 以下, PMR) が疑われ, 赤沈値は107mm/hと高値であった. 診断基準を満たすため, 腫瘍随伴症候群としてのPMR様症状と考え, プレドニゾロン20mg/日を開始すると痛みに著効した. がん患者にはがんに直接関連のない痛みを生じることがあるが, 腫瘍随伴症候群は頻度が少なく比較的盲点と思われる. 腎臓がんや胆管がんでの報告は日本では初めてである.

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参考文献 (1)*注記

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