上気道型気道熱傷における気管挿管の適応基準

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  • Indications for Tracheal Intubation in Patients with Thermal Injury
  • ジョウキドウガタ キドウ ネッショウ ニ オケル キカンソウカン ノ テキオウ キジュン

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抄録

上気道型気道熱傷については,予防的挿管の診断基準を認めず,喉頭浮腫進行と上気道所見との関連についても報告が少ない。実際の臨床でも,担当医の経験により,予防的挿管をしているのが現状である。今回われわれは,上気道型気道熱傷において,1.煤の到達部位と喉頭浮腫発現の関連,2.喉頭浮腫出現を誘発する要因 (年齢,体表熱傷面積,burn index,prognostic burn index,顔面・頸部熱傷,COHb,血清総蛋白,アルブミン) について検討した。その結果,煤到達部位と喉頭浮腫進行には関連を認めず,burn indexと体表熱傷面積,血清総蛋白において,喉頭浮腫出現群で有意差を認めた。上気道型気道熱傷では,初診時に喉頭浮腫を認めなくても,重症熱傷や体表熱傷面積が大きな場合や,顔面頸部熱傷を伴い低蛋白血漿が予想される場合には,予防的挿管の適応となることが示唆された。

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