下顎神経浸潤により海綿静脈洞・眼窩へ神経周囲進展したと考えられた下顎歯肉扁平上皮癌の1例

  • 山本 信治
    東京歯科大学口腔がんセンター 東京歯科大学口腔外科学講座 神奈川歯科大学総合教育部
  • 布施 佑磨
    東京歯科大学口腔がんセンター 東京歯科大学オーラルメディシン・口腔外科学講座
  • 吉田 佳史
    東京歯科大学口腔がんセンター 東京歯科大学オーラルメディシン・口腔外科学講座
  • 片倉 朗
    東京歯科大学口腔がんセンター 東京歯科大学オーラルメディシン・口腔外科学講座
  • 田中 陽一
    東京歯科大学市川総合病院臨床検査科
  • 柴原 孝彦
    東京歯科大学口腔がんセンター 東京歯科大学口腔外科学講座
  • 髙野 伸夫
    東京歯科大学口腔がんセンター 東京歯科大学口腔外科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Lower Gingival Squamous Cell Carcinoma with Perineural Spread to the Cavernous Sinus and Orbit Caused by Mandibular Nerve Invasion

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抄録

57歳の男性。左側下顎歯肉の咬合痛と左側舌のしびれを主訴として来院した。左側下顎歯肉癌診断下に,2012年,頸部郭清術,左側下顎半側切除術,金属プレートならびに外側大腿皮弁による再建術を施行した。術後5か月目に左眼複視が発現したため,MRI撮像したところ海綿静脈洞および眼窩への腫瘍進展が認められた。化学放射線療法を施行した。その後,脊髄に多発性に全身転移を来たし術後14か月目に呼吸不全で死亡した。腫瘍が下顎骨への浸潤傾向が強く下顎神経領域の知覚異常を伴う症例の場合,腫瘍が求心性(上行性)に浸潤していく可能性も考えられるため,術後の経過観察において脳神経に対する評価も重要であると考えられた。

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参考文献 (13)*注記

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