生検時milia en plaqueと考えたinfundibulocystic squamous cell carcinomaの1例

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  • A case of infundibulocystic squamous cell carcinoma, initially made a diagnosis of milia en plaque

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抄録

67歳,男性。1ヵ月半前より右耳後部に丘疹が出現し,増大してきたため当科を受診した。右耳後部に2cm大の扁平隆起する局面を認め,内部には粟粒大黄白色の構造物が集簇して透見され,中央部は陥凹し痂皮を付けていた。部分生検では,毛包と連続して真皮上層から中層にわたり境界明瞭な多房性の囊腫が水平方向に連なって配列しており,細胞の異型性は乏しかったことからmilia en plaqueと診断した。生検から1週間後,下方に5mm大の紅色結節が新生した。1ヵ月後には1cm大に増大してきたため全切除を施行した。連続した毛包漏斗部が不規則に拡張・増生し胞巣を形成し,胞巣は島状に外方へ突出・増殖し,腫瘍細胞は大小不同で極性が乱れ,一部で核分裂像もみられたことからinfundibulocystic Squamous cell carcinomaと診断した。下方に新生した病変は異型性もありSCCと診断したが,初期病変は生検後に消退し,再発を認めなかったという臨床経過からケラトアカントーマとの異同についても考察した。

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