発育の遅い非結核性抗酸菌Mycobacterium conspicuumによる感染を認めた1症例

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タイトル別名
  • Pneumonia Caused by Mycobacterium conspicuum, a Slow-Growing Nontuberculous Mycobacterium
  • ハツイク ノ オソイ ヒケッカクセイ コウサンキン Mycobacterium conspicuum ニ ヨル カンセン オ ミトメタ 1 ショウレイ

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抄録

遺伝子検査により判明した稀な非結核性抗酸菌 (以下NTM) による肺感染が疑われ, 治療により病状改善が認められた1症例を経験したので報告する。  85歳男性, 平成22年12月より咳や痰の症状にて近医受診。平成23年5月14日の胸部X線にて右上肺野に∅1cm大の結節影を認め, 喀痰の抗酸菌塗沫検査にてガフキー9号, PCRにてMTB (-), MAC (-), 液体培養検査結果陽性, 発育菌DDH法は同定不能であった。Hsp65法及びRpoB法にてMycobacterium conspicuumと同定された。入院にて気管支洗浄液からも同菌が検出され, 同菌による肺炎が疑われたためNTMの治療が開始された。その後, 胸部X線, CT, 及び血液検査結果にて改善が認められ, 平成24年4月8日に退院となった。NTMは環境に多く存在し, 喀痰などの材料から一度検出されただけでは原因菌とはし難い。気管支鏡を積極的に実施し, 繰り返し検出されたことで起因菌として早期に治療を開始することができた。

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