眼筋型重症筋無力症による麻痺性外斜視に対し,上下直筋全幅移動術が有効であった一例

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  • A Muscle Transposition Procedure of Vertical Rectus without Tenotomy is Effective to the Patient Who with Paralytic Exotropia by Ocular Myasthenia Gravis

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抄録

我々は代償頭位の治療のために斜視手術を施行した眼筋型重症筋無力症の75歳男性の症例を経験した.右眼は完全眼瞼下垂で眼球運動は全方向で消失し外上転位固定であった.左眼は内転障害と麻痺性外斜視を認めたが,上下の眼球運動は残存していた.左眼に上下直筋全幅移動術および外直筋後転術を施行した.術後,左眼位は正中を保てるようになり,代償頭位は改善した.麻痺性外斜視には上下直筋全幅移動術は考慮すべき選択肢の一つと考えられた.また,症状が固定した眼筋型重症筋無力症の治療には,斜視手術は有効な治療法である.

収録刊行物

  • 神経眼科

    神経眼科 32 (2), 161-164, 2015

    日本神経眼科学会

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