褪色調陥凹として認められた限局性胃アミロイドーシスの1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Localized Gastric Amyloidosis Manifesting the Discolorated Depressed Area

この論文をさがす

抄録

症例は58歳男性。慢性アルコール性肝障害のため当科入院。食欲不振,上腹部不快感を訴えたため上部消化管内視鏡を施行したところ,胃体下部前壁に不整円形で一部粘膜ひだの集中を伴う境界不明瞭な陥凹性の褪色領域を認め,生検にてアミロイドの沈着が認められた。褪色域以外の胃粘膜,十二指腸球部,回腸,S状結腸,直腸からも生検を施行したが,アミロイドの沈着は認められなかった。肝生検は未施行であり,血清アミロイドA蛋白も高値であったが,血液・生化学検査,理学所見,画像診断上から,全身性および続発性アミロイドーシスを積極的に示唆する所見は認められないため,本症例は胃の極めて小範囲の限局性アミロイドーシスと診断した。陥凹所見を呈した胃限局性アミロイドーシスはまれであり,文献的考察を加え報告した。

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報

問題の指摘

ページトップへ