根治術を施行した化学療法不応の縦隔原発卵黄囊腫瘍の1例

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  • Resection of chemo-refractory mediastinal yolk sac tumor: A case report

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抄録

縦隔原発非精上皮腫性胚細胞性腫瘍に対しては化学療法を先行し,腫瘍マーカーが正常化した後に手術が勧められる.しかし,近年腫瘍マーカーが正常化しないにも関わらず手術した症例で長期予後が報告されている.今回,化学療法後AFPが正常化しなかったが,手術により完全切除し術後17ヵ月再発を認めていない縦隔原発卵黄囊腫瘍の1例を経験したので報告する.症例は21歳男性,CTで11 cmの前縦隔腫瘍を指摘され,生検にて縦隔原発卵黄囊腫瘍と確定診断されBEP療法を行ったが,腫瘍マーカーは陰性とならず,二次および三次化学療法を行うも逆に腫瘍マーカーの上昇を認め,化学療法の効果が不十分であると判断して手術を施行.心膜合併切除と左腕頭静脈合併切除を行い,腫瘍を完全切除した.現在術後17ヵ月無再発生存中である.

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