脳梗塞を契機に発見された担癌患者の両心房内血栓症に対する1手術例

書誌事項

タイトル別名
  • Surgery for Bilateral Atrial Thromboses Detected in a Cancer Patient with Cerebral Infarction

この論文をさがす

抄録

症例は74歳男性.心房細動にてワーファリン内服していたが,上部消化管出血を認め,ワーファリンを中止していた.その1週間後に,左片麻痺が出現し,頭部MRIにて多発性脳梗塞を認めた.全身検索を行うと,両心房内に血栓を認めると同時に,十二指腸癌を認めた.両心房の血栓は,それぞれ大きさが30 mmをこえており,塞栓症や突然死の危険性が高いと考えられた.担癌患者に対する人工心肺の使用に関しては議論のあるところであるが,血栓除去後の十二指腸癌に対する手術,追加治療にて年単位の生命予後が期待されたため,脳梗塞発症4週間後に両心房内の血栓除去術を施行した.今回の手術時期,適応に関して考察を述べる.

収録刊行物

参考文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ