孤立性腹壁転移を来したS状結腸癌の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Sigmoid Colon Cancer with Solitary Metastasis to the Abdominal Wall
  • 症例報告 孤立性腹壁転移を来したS状結腸癌の1例
  • ショウレイ ホウコク コリツセイ フクヘキ テンイ オ キタシタ Sジョウ ケッチョウ ガン ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

結腸癌術後に腹壁再発をきたすことは比較的まれと考えられたため, 文献的考察を加えて報告する。症例は60代の女性。検診で便潜血反応陽性を指摘され, 大腸内視鏡検査にてS状結腸に2型大腸癌が認められた。手術はS状結腸切除術, D3リンパ節郭清, 結腸直腸側端吻合を施行した。病理診断は中分化腺癌で, StageⅡであった。補助化学療法は施行せずに経過観察中, 腫瘍マーカーが高値となり, 精査にて孤立性の腹壁再発と診断。腫瘍から約2cmのマージンを確保して腹直筋を含む病巣を切除した。病理診断では結腸癌の再発として矛盾しない所見であった。現在, 初回手術から約7年経過しているが明らかな再発なく経過している。本症例の再発形式として腹壁への癌細胞のImplantationが原因と考えられたため, 術中の手術操作, 腹壁の創保護などに十分留意する必要がある。

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (6)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ