保健活動の必要性を見せる行動尺度の開発

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タイトル別名
  • Development of an action scale to show the necessity of healthcare activities
  • ホケン カツドウ ノ ヒツヨウセイ オ ミセル コウドウ シャクド ノ カイハツ

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抄録

目的 質の高い保健活動を展開するために,保健師等の公衆衛生専門職は,健康課題の存在を根拠に基づいて系統的に見せる能力を高め,上司や住民などの意思決定を導く必要がある。本研究の目的は,保健活動の必要性を見せる行動尺度を開発し,信頼性と妥当性を検討することである。<br/>方法 原案20項目は,文献検討と研究者間の協議により作成され,予備調査を経て修正された。調査対象は無作為抽出した全国の保健所・保健センターに勤務する常勤保健師であり,調査方法は郵送による自記式質問紙調査である。倫理的配慮は文書で説明し,調査票の回収を持って同意を得たものとした。研究計画は所属大学倫理委員会の承認を得た。<br/>結果 調査票の配布数は1,615,回収数1,088(67.4%),うち有効回答1,035(64.1%)であった。項目分析の結果 1 項目を削除し,19項目に探索的および確認的因子分析を行ったところ,4 因子の最適解を得た。因子は「健康課題の存在を見せる」,「健康課題の根拠を見せる」,「解決を要する実態を見せる」,「解決の優先度を見せる」と命名された。クロンバック α 係数は尺度全体で0.948であり,各因子も0.85以上であり内的整合性が確認された。関連概念を測定する他の 3 尺度との相関係数は0.6~0.8であり 1%水準の有意差がみられ,基準関連妥当性が確認された。既知グループとして用いた保健師経験年数,役職においては,高次の群になるにつれて本尺度の得点が上昇しており,最下位群と上位 2 群間に有意な差があった。<br/>結論 結果より,本尺度は,保健活動の評価尺度として一定の信頼性,妥当性を有していることが確認された。

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