小児麻酔中の人工呼吸管理を再考する

  • 橘 一也
    大阪府立母子保健総合医療センター集中治療科
  • 竹内 宗之
    大阪府立母子保健総合医療センター集中治療科

書誌事項

タイトル別名
  • Reconsideration of Respiratory Care during Pediatric Anesthesia

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抄録

対象が同じ小児でも,手術室と小児集中治療室(PICU)とでは人工呼吸管理上,重要視する点が異なる.今回,PICUでの呼吸管理の視点から麻酔中の人工呼吸管理について再考した.小児麻酔中の呼吸管理では確実な気道確保維持が重要であり,突然の換気不全に気づき素早い対応が求められる.したがって麻酔回路はシンプルで軽量であることが望ましく,加湿やPEEP設定が不十分な場合や,正確な1回換気量のモニターができないことも多い.一方,PICUでの人工呼吸管理は,人工呼吸器関連肺傷害をいかに予防するかが重要である.PICUでの呼吸管理は,短時間手術の呼吸管理には実用的ではないが,肺が悪い症例や長時間の麻酔時にPICU的な人工呼吸管理を麻酔中に取り入れることによって,術後経過に良い影響を与えるかもしれない.

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