書誌事項
- タイトル別名
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- Malignant Potential of Intraductal Papillary Mucinous Neoplasms of the Pancreas, Especially Minimally Invasive Carcinoma
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抄録
目的:膵intraductal papillary mucinous neoplasm(以下,IPMNと略記)の良悪性の鑑別,特に微小浸潤癌の取扱いについて検討した.方法:2013年12月までに当院で切除した,膵IPMN 70例71病変(良性46例,悪性25例)を対象に,主膵管径,間質浸潤距離で分類し,悪性度や予後を検討した.結果:主膵管径10 mm以上16例,5~9 mm 24例,5 mm以下31例で,悪性は7例(43.7%),9例(37.5%),9例(29.0%)であった.年齢,囊胞径,主膵管径,壁在結節では,いずれも壁在結節が悪性度と関連していた(P≤0.05).間質浸潤距離でT1a(≤0.5 cm),T1b(>0.5 cmかつ≤1.0 cm),T1c(>1 cmかつ≤2 cm),T2(>2 cm)に分類すると,非浸潤癌8例,T1a 7例,T1b 2例,T1c 5例,T2 3例で,1996年以降の悪性IPMN 20例と通常型膵癌132例の予後比較では,T1a以下の悪性IPMNは5年生存率100%で,T1b以上(38.5%,P=0.013),通常型膵癌T1(41.6%,P=0.03)より有意に予後良好であった.結語:主膵管径10 mm以上,10 mm未満では壁在結節があれば悪性の頻度が高く,手術適応となる.T1aは早期癌と考えられ,治癒切除できる可能性が高い.
収録刊行物
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- 日本消化器外科学会雑誌
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日本消化器外科学会雑誌 48 (8), 661-668, 2015
一般社団法人 日本消化器外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679895054464
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- NII論文ID
- 130005094146
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- ISSN
- 13489372
- 03869768
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可