10mmバルーンによる5分間の内視鏡的乳頭バルーン拡張術と内視鏡的乳頭切開術の胆管結石治療の比較

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タイトル別名
  • COMPARATIVE STUDY ON THE EFFECTIVENESS OF TWO PROCEDURES FOR EXTRACTING BILE DUCT STONES : ENDOSCOPIC PAPILLARY BALLOON DILATION FOR 5 MINUTES WITH A 10mm DIAMETER BALLOON VS. ENDOSCOPIC SPHINCTEROTOMY

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抄録

背景・目的:Endoscopic Papillary Balloon Dilation(EPBD)は簡便で出血が少ないがEndoscopic Sphincterotomy(EST)に比し結石除去効率が悪く術後膵炎のリスクが高いとされている.今回胆管結石に対する10mm径バルーンによる5分間拡張(EPBD10mm/5min)の治療成績をESTと比較検討した.<BR>方法:10mm以下の胆管結石を2013年10月から2014年10月までにEPBD10mm/5minにて治療した連続49症例を対象とし,2010年5月から2013年10月までのEST連続82症例と比較した.<BR>結果:年齢はEPBD群で75.7歳,EST群で69.7歳と有意差を認めた.男女比,結石径,結石個数は有意差を認めなかった.初回完全結石除去率は両群とも100%で,手技時間はEPBD群30.2分,EST群31.9分と有意差を認めなかった.術後膵炎はEPBD群2.0%,EST群6.1%,後出血はEPBD群0%,EST群2.4%と有意差は認めなかった.<BR>結論:EPBD10mm/5minはESTと比較しても有効かつ安全である可能性が示唆され,簡便性や出血のリスク,長期偶発症低減の可能性を考えれば10mm以下の結石治療の有力候補となる.無作為比較試験にて長期成績を含め明らかにする必要がある.

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