院外心肺停止患者に対する僻地救急医療

書誌事項

タイトル別名
  • Resuscitation care of out-of-hospital cardio-pulmonary arrest at remote rural area
  • イン ガイ シンハイ テイシ カンジャ ニ タイスル ヘキチ キュウキュウ イリョウ

この論文をさがす

抄録

僻地においては高次医療機関までの距離が遠く,地元医療機関ではマンパワーや機材を欠くため,カテーテル治療などの高度医療は不可能である。当町ではこれらの問題点のなかで,救命率を向上させるためさまざまな取り組みを行ってきた。今回当町での取り組みに効果があったかどうかを知るため,2005年から2013年までに搬送された院外心肺停止症例を分析した。2005年1月から2013年12月までに当院に搬送された院外心肺停止症例は100例であった。心拍再開例は23例(23.0%),1カ月生存例は10例(10.0%),社会復帰例は7例(7.0%)であった。市民に目撃された心原性心肺停止例は16例で,1カ月生存例は7例(43.8%),社会復帰例は6例(37.5%)と全国平均より有意に高かった(p<0.001)。僻地救急においてもマンパワーの確保,教育,情報伝達の工夫で救命率は向上できると考えた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ