総胆管周囲に髄外病変を形成し閉塞性黄疸を呈したCD138陰性化再発・治療抵抗性多発性骨髄腫

  • 横山 明弘
    国立病院機構 東京医療センター 血液内科
  • 細田 亮
    国立病院機構 東京医療センター 血液内科
  • 白石 淳一
    国立病院機構 東京医療センター 臨床検査科
  • 山本 隆介
    国立病院機構 東京医療センター 血液内科
  • 米田 美栄
    国立病院機構 東京医療センター 血液内科
  • 大橋 晃太
    国立病院機構 東京医療センター 血液内科
  • 岡部 崇志
    国立病院機構 東京医療センター 血液内科
  • 籠尾 壽哉
    国立病院機構 東京医療センター 血液内科
  • 朴 載源
    国立病院機構 東京医療センター 血液内科
  • 上野 博則
    国立病院機構 東京医療センター 血液内科
  • 矢野 尊啓
    国立病院機構 東京医療センター 血液内科

書誌事項

タイトル別名
  • Relapsed/refractory multiple myeloma with CD138 shedding and formation of extramedullary disease in the common bile duct region presenting as obstructive jaundice
  • 症例報告 総胆管周囲に髄外病変を形成し閉塞性黄疸を呈したCD138陰性化再発・治療抵抗性多発性骨髄腫
  • ショウレイ ホウコク ソウタンカン シュウイ ニ ズイガイ ビョウヘン オ ケイセイ シ ヘイソクセイ オウダン オ テイシタ CD138 インセイカ サイハツ ・ チリョウ テイコウセイ タハツセイ コツズイシュ

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抄録

56歳男性。2007年7月,IgA-κ型多発性骨髄腫と診断された。VAD療法3コース後に自家末梢血幹細胞移植を行いvery good partial responseの奏効が得られた。2010年2月,M蛋白増加と第3/4腰椎に形質細胞腫を認め,放射線照射を行った。その後bortezomib, lenalidomide, thalidomideを導入したが,いずれも不応となった。2011年11月閉塞性黄疸が出現し,画像検査で下部胆管周囲と両側腎臓に腫瘤性病変を認めた。右腎腫瘤の生検で形質細胞腫の診断が得られた。総胆管腫瘍に放射線照射を行い黄疸は改善したが,その後の治療の甲斐なく永眠された。剖検所見は,腹腔内に多発髄外病変を認め,総胆管周囲も同様であった。骨髄腫細胞はCD138が陰性化していた(CD138 shedding)。髄外病変による閉塞性黄疸を来した38例の報告をまとめ,CD138陰性化に関する文献的考察を加え報告する。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 56 (8), 1089-1095, 2015

    一般社団法人 日本血液学会

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