足底の皮下腫瘤で発症し鼻腔に再発した節外性NK/T細胞リンパ腫，鼻型

DOI Web Site PubMed
  • 坂口 春奈
    三重大学大学院医学系研究科　血液・腫瘍内科学 松阪中央総合病院　内科
  • 宮崎 香奈
    三重大学大学院医学系研究科　血液・腫瘍内科学
  • 戸野 泰孝
    鈴鹿中央総合病院　血液内科
  • 藤枝 敦史
    三重大学大学院医学系研究科　血液・腫瘍内科学
  • 中森 良樹
    三重大学大学院医学系研究科　血液・腫瘍内科学
  • 水谷 実
    三重大学大学院医学系研究科　血液・腫瘍内科学
  • 関根 隆夫
    三重大学大学院医学系研究科　血液・腫瘍内科学
  • 柴崎 哲典
    伊勢赤十字病院　血液内科
  • 岡 宏次
    鈴鹿回生病院　血液内科
  • 加藤 公
    鈴鹿回生病院　整形外科
  • 門間 文彦
    三重大学大学院医学系研究科　血液・腫瘍内科学
  • 山口 素子
    三重大学大学院医学系研究科　血液・腫瘍内科学
  • 桝屋 正浩
    三重大学大学院医学系研究科　血液・腫瘍内科学
  • 片山 直之
    三重大学大学院医学系研究科　血液・腫瘍内科学

書誌事項

タイトル別名
  • Relapse in the nasal cavity of a patient with extranodal NK/T-cell lymphoma initially presenting as plantar subcutaneous tumor
  • 症例報告 足底の皮下腫瘤で発症し鼻腔に再発した節外性NK/T細胞リンパ腫,鼻型
  • ショウレイ ホウコク アシゾコ ノ ヒカ シュリュウ デ ハッショウ シ ビコウ ニ サイハツ シタ フシ ガイセイ NK/Tサイボウ リンパシュ,ビガタ

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抄録

36歳，女性。200X年2月，左足底に腫瘤が出現し，左足底皮下腫瘤生検で節外性NK/T細胞リンパ腫，鼻型(extranodal NK/T-cell lymphoma, nasal type: ENKL)と診断された。病変は足底皮下組織に限局しており，同部に対する放射線治療を含むRT-2/3DeVIC療法を施行し完全奏効(complete response, CR)を得た。翌年3月のPET/CTにて右鼻腔の粘膜肥厚部にFDGの異常集積を認め，生検によりENKL再発と診断された。病変は鼻腔に限局していたため，鼻腔病変に対する放射線治療を含むRT-2/3DeVIC療法を行い，再度CRを得た。次いで同種造血幹細胞移植を行い，診断後5年3か月，移植後4年現在で無病生存中である。本例では同種移植後に長期間の無病生存を得ており，同種移植は若年者再発ENKLでの治癒指向性治療として有望である可能性が示唆された。初発時に鼻以外の病変を認めたENKLでは，経過中に鼻に病変が出現する可能性があるため，鼻およびその周辺の注意深い観察が必要である。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 56 (8), 1076-1081, 2015

    一般社団法人 日本血液学会

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