幹細胞の遺伝子操作

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タイトル別名
  • Genetic manipulation of stem cells
  • カンサイボウ ノ イデンシ ソウサ

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抄録

iPS細胞,間葉性幹細胞などの分裂増殖する細胞の遺伝子操作は挿入変異発がんを生じないことが必須である。非病原性のアデノ随伴ウイルスが第19番染色体のAAVS1領域に特異的に組み込まれる性質を利用し,任意のDNAを同部位に組み込ませる方法は発がんの可能性は極めて低く,導入部位AAVS1も安全な場所とされている。AAVゲノムのITRもしくはp5 promoter配列を導入したいDNAにつなぎRep発現プラスミドと共に細胞に導入するとドナープラスミドがAAVS1に挿入される。AAVS1に限定されるが,100 kb以上の大きなDNAも挿入でき,比較的簡単にシステムを構築できるこの方法の現況を紹介したい。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 56 (8), 1025-1031, 2015

    一般社団法人 日本血液学会

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