短期間で成果を出した省エネ活動

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タイトル別名
  • The Activity of Energy-Saving Produced Results in a Short Term
  • タンキカン デ セイカ オ ダシタ ショウエネ カツドウ

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抄録

昨今のエネルギー価格の高騰は収益に大きな影響を与えており,省エネへの関心が高まっている。王子エフテックスでは省エネ目標として「対前年比1.5%削減」を掲げ,省エネ委員会を中心に日々省エネに取り組んでいる。しかし,活動頻度を上げることが困難になり,新しい案件の発掘に至らず年々目標の達成が難しくなっていた。その問題点を払拭し,さらに省エネ活動を活性化するため,2013年に少人数による別組織「省エネ推進チーム」を立ち上げた。<BR>省エネ推進チームでは「スピード感を優先し,短期間で成果を出すこと」を基本方針として活動を開始した。省エネを早期に数多く実施するため,効果が小さくても少額投資でできる案件を優先した。その結果,半年間で19件の案件を実施し,原油換算で年間122kLを削減することができた。この年の工場省エネ実績は,目標対前年比1.5%削減に対し,1.9%であり省エネ推進チームの成果は0.45%に相当する。<BR>省エネ案件の実例としては,「蒸気トラップ見直しによる省エネ」や,「コンプレッサー1台停止」が挙げられ,いずれも既存設備の運転条件でエネルギーロスがないか把握することだけで大きな省エネ効果が得られた。また,製造現場に大画面の「エネルギー原単位見える化システム」を設置し,リアルタイムで原単位を認識できる環境を整え,省エネを支援する役割も果たした。<BR>今後は省エネ推進チームの活動を工場全体に広め,更なる省エネを図っていく。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 69 (6), 593-596, 2015

    紙パルプ技術協会

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