汎用自動分析装置を用いた血中メトトレキサート測定試薬の基礎的検討

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  • Performance evaluation of “Nanopia<sup>®</sup> eTDM Methotrexate” for the quantitative determination of methotrexate in human serum using an automated clinical chemistry analyzer

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抄録

メトトレキサート(以下MTX)は,核酸合成を阻害して細胞増殖を抑制する薬物で,主に抗悪性腫瘍薬として使用されている。しかしMTXには,骨髄機能抑制や肝・腎機能障害などの副作用があるため,投与中は血中濃度のモニタリングが必要とされる。今回我々は,新しく開発されたホモジニアスエンザイムイムノアッセイを用いた血中MTX測定試薬「ナノピアeTDMメトトレキサート」(積水メディカル株式会社)の基礎的検討を行った。その結果,同時再現性CV 1.3~2.6%,日差再現性CV 0.4~3.9%,希釈直線性1.20 μmol/Lと良好な結果が得られ,また,ほとんどの共存物質の影響は受けず,従来法(TDx,メトトレキサート-II・ダイナパック)との相関性も良好であった。本試薬は汎用自動分析装置で使用可能であり,検査報告の迅速化や測定機器の集約化など,日常検査としての有用性は高いと考えられた。

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 64 (4), 489-494, 2015

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

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