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抄録
臨床試験は,倫理的に許容される範囲内で実施されるヒトを対象とした実験であり,新薬や新治療法などの有効性・安全性を調べるための方法として,科学的に広く認められ,確立している.ヒトに対する実験であるという観点から,臨床試験の実施にあたっては,科学的かつ実施可能性を考慮した厳密なプロトコルを作成すること,被験者に試験の詳細やリスク・ベネフィットをわかりやすく説明した上で同意取得を行うこと,さらにプロトコルに遵守して試験を実施することが要求されている.そのため臨床試験を成功させるキーポイントは,「プロトコル作成」と言っても過言でない.臨床試験のプロトコル作成にあたっては,臨床試験に関わるプレイヤー(医師,生物統計家,CRC,データマネジャ等)が医学,生物統計学,データマネジメント等の様々な側面から検討を行う必要がある.統計的側面から検討を行う際に,3つの重要なポイントがある.1)比較可能性をあげる,2)一般化可能性をあげる,3)精度をあげる.本稿では,上記の3原則を中心に臨床試験の計画・プロトコル立案・統計解析について概説する.
収録刊行物
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- 日本小児アレルギー学会誌
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日本小児アレルギー学会誌 29 (2), 214-221, 2015
一般社団法人日本小児アレルギー学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204476111872
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- NII論文ID
- 130005099400
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- ISSN
- 18822738
- 09142649
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可