3D-CTが有用であった塊状腎を伴う直腸癌の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Rectal Cancer with a Lump Kidney in which 3D-CT was Useful
  • 症例 3D-CTが有用であった塊状腎を伴う直腸癌の1例
  • ショウレイ 3D-CT ガ ユウヨウ デ アッタ カイジョウジン オ トモナウ チョクチョウ ガン ノ 1レイ

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抄録

症例は74歳,女性.平成24年12月より排便時出血を認めていた.平成25年3月に当院消化器内科を受診し大腸内視鏡検査を施行,直腸S状結腸部に3/4周性の2型腫瘍を認めた.腹部CT検査で骨盤内に融合した腎を認めた.同年5月に手術目的に当科を紹介された.腎の先天性奇形のうち,交叉性腎変位は比較的稀とされている.塊状腎は,交叉性腎変位の中でも融合した腎が正常より下部に位置し,尿管や腎動静脈の奇形を伴うことが多く,直腸癌の手術においてはその解剖学的位置関係が重要となる.今回われわれは,塊状腎を合併した直腸癌を経験した.胃潰瘍・子宮筋腫術後のため開腹で前方切除術を行ったが,術前検査として各種3D-CTをfusionさせ,腸管・尿管・血管の位置関係を術前に把握し,術中の尿管損傷などの合併症なく手術を終了できた.腎奇形を伴う直腸癌の手術において,各種3D-CTをfusionすることは有効と考えられた.

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参考文献 (2)*注記

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