スーパー政宗(第一報)─開発経過と動物実験─

  • 江面 正幸
    独立行政法人国立病院機構仙台医療センター脳神経外科
  • 木村 尚人
    独立行政法人国立病院機構仙台医療センター脳神経外科
  • 上之原 広司
    独立行政法人国立病院機構仙台医療センター脳神経外科

書誌事項

タイトル別名
  • Super-Masamune: developing process and animal study
  • スーパー政宗(第1報)開発経過と動物実験
  • スーパーセイソウ(ダイ1ポウ)カイハツ ケイカ ト ドウブツ ジッケン

この論文をさがす

抄録

【目的】われわれは以前ダブルルーメンマイクロバルーンカテーテルである政宗を開発した.今回はこのバルーンをさらに柔軟にしたスーパー政宗を開発し,動物実験で検証した.【方法】すでに商品化されているシングルルーメンのスーパーコンプライアントバルーンと同等以上のコンプライアンスを目標とした.コンプライアンスを増すためスチレン系エラストマーを素材とした.この素材は半透膜ではないため,パージ孔を設置した.次に,家畜ブタに動脈瘤モデルを作成し,ヒトの動脈瘤塞栓術に近い状況で使用することにより,スーパーコンプライアントシングルルーメンマイクロバルーンカテーテルとの比較を行った.X 線所見に加えて,組織所見を点数化し組織傷害の程度を比較した.【結果】スチレン系エラストマーを使用しても,従来と同等のカテーテル径,バルーンサイズのバルーンを作成することができた.操作上は両者の違いは認めなかった.組織所見では,スーパー政宗の方が組織傷害が少なかった.【結論】スーパー政宗は,非常に柔らかいバルーンであり,バルーンカテーテルを併用した動脈瘤治療の治療戦略を大幅に拡大させるものである.

収録刊行物

  • 脳神経血管内治療

    脳神経血管内治療 9 (4), 187-191, 2015

    特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

参考文献 (4)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ