1か月健診における腎超音波スクリーニングの有用性についての検討

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タイトル別名
  • Efficacy of renal ultrasound screening of 1 month old infants

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抄録

要旨 1 か月健診における腎超音波スクリーニングの有用性について検討するため,過去8 年間の当院でのスクリーニング結果を解析した。スクリーニング対象者3521 名のうち134 名(3.8%)が陽性と判定され,中心部エコー(Central echo complex; CEC)解離例が120 名と大半を占めた。長期フォローできたCEC 解離例では92%が1 歳までに自然軽快していた。その他の陽性例では,腎低形成や交叉性癒合腎など先天性腎尿路奇形(CAKUT)の他に手術治療を必要する脾囊胞なども確認された。スクリーニング陽性者で確定診断に至ったのは20 名(0.57%)で,そのうち60%は胎児エコーで異常所見を指摘されていなかった。CAKUT を早期発見するために乳児期早期での腎超音波スクリーニングは有用であり,医療機関で実施する1か月健診に導入することでより多くの児に対してスクリーニングを行えると考えられた。

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