MRI 画像により早期診断が可能であったWunderlich症候群の1 女児例

• 大原 信一郎

  福島県立医科大学小児科

• 川崎 幸彦

  福島県立医科大学小児科

• 陶山 和秀

  福島県立医科大学小児科

• 小野 敦史

  福島県立医科大学小児科

• 菅野 修人

  福島県立医科大学小児科

• 鈴木 重雄

  大原綜合病院小児科

• 鈴木 順造

  福島県立医科大学小児科

• 細矢 光亮

  福島県立医科大学小児科

書誌事項

タイトル別名

• A case of Wunderlich syndrome diagnosed by magnetic resonance imaging

抄録

要旨 Wunderlich 症候群は重複子宮，片側子宮膣部閉鎖，同側の腎無形成を伴う稀な疾患である。患側子宮膣内に経血が貯留する月経困難症を契機として，10代前半以降に診断されることが多い。症例は11歳，女児。日齢3，初期嘔吐症の診断で近医に入院した際の腹部超音波検査(ultrasonography: US)で右腎無形成を指摘され，定期的にフォローされた。3 歳時の腹部US にて膀胱背部に囊胞性病変が確認されていた。11 歳時に腎機能および腎尿路・生殖器の形態評価目的に当科受診した。MRI 画像で右腎無形成，重複子宮，右側子宮頸部の囊胞状拡張を認め，膣鏡診にて右膣の閉鎖を確認し，Wunderlich 症候群と診断した。自覚症状は認めなかったが，月経発来後の12歳時，待機的に膣中隔切除・開窓術を施行した。自験例は，片側腎無形成に合併するWunderlich症候群を念頭におき，二次性徴発来時期にMRI による合併奇形の評価を行うことで早期診断し，待機的に手術し得た貴重な症例であると思われた。

収録刊行物

• 日本小児腎臓病学会雑誌

  日本小児腎臓病学会雑誌 28 (1), 55-59, 2015

  一般社団法人 日本小児腎臓病学会

キーワード

• Wunderlich 症候群
• 片側腎無形成
• 重複子宮
• MRI

詳細情報

• CRID: 1390001204340697088
• NII論文ID: 130005102920
• DOI: 10.3165/jjpn.28.55
• ISSN: 18813933
• ISSN: 09152245
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpn/28/1/28_55/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2015252749
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可